株式会社アセラ
農薬通信バックナンバー
農薬通信
2000年11月号『果樹』

登録日2000/11/01

|||||生物農薬『BT剤』||||||
 従来、鱗翅目害虫(蛾・蝶類)の防除に野菜地帯で使用されている薬剤が、果 樹場面でも登録されつつあります。今まで果樹では一部のりんごで使用されていた系統であるBT剤について紹介します。
  BTとはバチルスチューリンゲンシスの略で、卒倒病で死亡した蚕の体内から発見された病原細菌の名称です。このBT菌の持つ毒素を農薬として利用しているのがBT剤です。BT菌は、鱗翅目害虫の幼虫が口から取り込んだときに、腸のアルカリ条件下で可 溶化され毒素を生成し、食害及び消化をできなくさせ、弱体化させ死亡させる性質があります。鱗翅目以外の昆虫や哺乳類は、BT菌が酸性の胃液により分解されるので毒 性を示しません。よって、 BT剤は生物由来の、人体に優しい、天敵に影響の無い、これからの時代にあった薬剤だと考えられています。

◆◆◆ 特長と注意

① 鱗翅目にのみ効果を示し、それ以外の害虫には効果 がない。
② 鱗翅目の幼虫のみに効果を示し、卵・成虫には全く効果 がない。
③ 効果の発現が遅効的であるため、食入前からの定期散布を心がける。
④ 蚕毒が強いので、桑園に隣接する地域での使用は避ける。

◆◆◆ 果樹への登録内容
薬剤名
作物名
害虫名
使用倍率
使用時期
(回数)
ガードジェット水和剤
もも
ハマキムシ類 1500倍 発生初期
但し収穫7日前
(4回)
かき
カキノへタムシガ 1500倍
おうとう
ハマキムシ類 1500倍
りんご
ハマキムシ類
ヒメシロモンドクガ

1000〜
 1500倍

セレクトジン水和剤 アメリカシロヒトリ
ヒメシロモンドクガ
ハマキムシ類
1000倍
ダイポール水和剤
バシレックス水和剤
トアロー水和剤CT ハマキムシ類
ヒメシロモンドクガ
500〜
 1000倍
ゼンターリ顆粒水和剤 ハマキムシ類 1000倍
デルフィン顆粒水和剤 ハマキムシ類 2000倍

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