新年明けましておめでとうございます。本年も農薬通信のご愛読賜りますようよろしくお願いします。
|||||下草の秋冬期処理||||||
越年生雑草は昨年の秋に発生し、春気温が上昇するのをまって急激に成長します(3月頃から)。山梨県では、従来施肥や有機物投入による中耕が行なわれ、清耕栽培であったため一般
的ではありませんが、地域によっては除草剤による果樹園下草の秋冬期処理が一般
的に行なわれています。この時期の処理により、春先の除草作業が軽減されるとともに、それらの雑草に寄生して越冬している害虫(ハダニ・スリップス・コナジラミ・アブラムシ類
)の発生源を絶つことにもなります。12〜2月下旬までに行なうと効果
的です。いずれの薬剤でも完全に枯死するまでに
1〜2ヶ月要しますが、
この処理により春先にほとんど雑草の無い状態となります。散布薬剤は、ランドマスター、バスタ、
ラウンドアップハイロード、タッチダウン、サンダーボルト、マイゼット、プリグロックス、のいずれかを使用してください。特にランドマスター(3L)による散布、及びラウンドアップハイロード(500〜1000ml/25〜50L)・タッチダウン・サンダーボルト(400〜600ml/25〜50L)の高濃度少量
散布は水量が少なくてすむので手軽です。(いずれも10a当り)またこれらは、立木の生育期では、葉に飛散すると樹体に影響を及ぼす恐れがあり注意が必要です。この時期は安心して使用できます。越年生雑草の中で、近年発生の多いホトケノザとヒメオドリコソウは、類似しており見間
違えがちですが、どちらも秋冬期処理で十分防除できます。
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