株式会社アセラ
農薬通信バックナンバー
農薬通信
2001年7月号『一般』

登録日2001/07/04

〈主な殺ダニ剤特性一覧〉平成13年7月現在
 ハダニ類は1世代期間が短く、年間の世代数が多いため、発生時期や発生量の予測が難しい難防除害虫です。薬剤を散布したからといって安心していると被害が発生しているということがよくあります。その時に前回使用した薬剤と同系統の薬剤を用いることは、ハダニ類による薬剤抵抗性の獲得を招く心配があるので、避けなければなりません。名前が異なっても薬剤の系統が同じという剤がいくつもあるので、薬剤選択の時には系統の異なる薬剤を選んでください。

系統 薬剤名 有効成分(%) 効果
(感受性)
備考 主な登録作物
殺
卵
力
殺
幼
虫
力
殺
成
虫
力
ナ
ス
キ
ュ
ウ
リ
イ
チ
ゴ
ト
マ
ト
バ
ラ
キ
ク
ス
イ
カ
有機塩素系 ケルセン乳剤(水和剤) ケルセン40.0(33.0) ◎ ◎ ◎ なす、里芋に薬害が生じるので注意   ○ ○ ○     ○
エイカロール乳剤45 フェニソブロモレート45.0 ○ ◎ ◎ なすの幼苗の使用は避ける。 ○           ○
チアゾリン系 ニッソラン水和剤 ヘキシチアゾクス10.0 ◎ ◎ × ミカンハダニ抵抗性あり。 ○ ○ ○   ○ ○  
ニッソランV乳剤 ヘキシチアゾクス5.0
+DDVP50.0
◎ ◎ ○ アブラムシ類にも効果あり。         ○ ○ ○
ニッソランVジェット ヘキシチアゾクス5.0
+DDVP17.0
◎ ◎ ○ 施設内で使用。 ○            
合成ピレスロイド アーデント水和剤 アクリナトリン3.0 △ ◎ ◎ スリップス、アブラムシ類同時防除。 ○ ○ ○     ○ ○
テルスター水和剤 ビフェントリン2.0 △ ◎ ◎ スリップス、アブラムシ類同時防除。 ○ ○     ○ ○ ○
テルスターフロアブル ビフェントリン7.2 △ ◎ ◎ スリップス、アブラムシ類同時防除。 ○ ○   ○ ○ ○  
マブリック水和剤 フルバリネート20.0 △ ○ ○ アブラムシに効果大 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ロディー乳剤 フェンプロパトリン10.0 △ ○ ○ 残効やや短い ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
テルスターくん煙 ビフェントリン2.0 △ ◎ ◎ 施設内で使用。他害虫にも効果 あり。 ○ ○ ○   ○ ○  
マブリックジェット フルバリネート15.0 △ ○ ○ 施設内で使用。他害虫にも効果 あり。 ○ ○ ○   ○ ○ ○
ロディーくん煙顆粒 フェンプロパトリン10.0 △ ○ ○ 施設内で使用。他害虫にも効果 あり。 ○   ○   ○ ○ ○
抗生物質 コロマイト乳剤 ミルベメクチン1.0 ○ ◎ ◎ 薬害が発生しやすいので注意必要。 ○ ○ ○       ○
有機スズ オサダン水和剤 酸化フェンブタスズ25.0 × ◎ ○ ナミハダニ多発生園での使用は避ける ○ ○ ○   ○ ○ ○
オサダンフロアブル 酸化フェンブタスズ45.0 × ◎ ◎ ナミハダニ多発生園での使用は避ける           ○  
キノキサリン モレスタン水和剤 キノメチオネート25.0 ○ ○ ○ うどんこ病との同時防除。薬害注意。 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
モレスタンVPジェット キノメチオネート10.0
+DDVP10.0
○ ○ ○ うどんこ病、アブラムシ類同時防除。 ○ ○          
有機リン系 ジェットVP DDVP30.0 × ○ ○ 施設内で使用。アブラムシ同時防除。 ○ ○ ○        
I G R カスケード 乳剤 フルフェノクスロン10.0 × ◎ × スリップス・鱗翅目との同時防除可能。 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
ピラゾール系 ダニトロンフロアブル フェンピロキシメート5.0 ○ ◎ ◎   ○ ○ ○   ○ ○ ○
サンマイトフロアブル ピリダベン20.0 ○ ◎ ◎ うどんこ病、アブラムシ類同時防除。   ○ ○ ○   ○ ○
ピラニカEW テブフェンピラド10.0 ○ ◎ ◎ うどんこ病、アブラムシ類同時防除。 ○ ○ ○     ○ ○
シーマジェット テブフェンピラド10.0
+BPMC4.0
○ ◎ ◎ うどんこ病、アブラムシ類同時防除。 ○ ○ ○        
アセキノシル カネマイトフロアブル アセキノシル15.0 ○ ◎ ◎ 40℃以上、‐5℃以下で保管しない。 ○ ○       ○ ○
エトキサゾール バロックフロアブル エトキサゾール10.0 ◎ ◎ × 殺卵効果大。 ○   ○        
ビルク水和剤 エトキサゾール5.0
+フェンプロパトリン7.5
◎ ◎ ○ アブラムシ類、鱗翅目同時防除。 ○            
ビフェナゼート マイトコーネフロアブル ビフェナゼート20.0 ○ ◎ ◎       ○       ○
代謝酵素阻害 コテツフロアブル クロルフェナピル10.0 ◎ ◎ ◎ スリップス、鱗翅目害虫との同時防除。 ○   ○     ○  
マクロライド アファーム乳剤 エマメクチン安息香酸塩1.0 × ○ ○ スリップス、鱗翅目害虫との同時防除。 ○ ○ ○ ○   ○ ○
その他 ダニカット乳剤 アミトラズ20.0 ◎ ◎ ◎ ナミハダニ多発生園での使用は避ける         ○ ○  
テデオン乳剤(水和剤) テトラジホン8.0(18.0) ◎ ○ × 抵抗性が広く拡大 ○ ○ ○   ○ ○ ○
オレート液剤 オレイン酸ナトリウム20.0 × ○ ○ 気門封鎖による窒息死。混用不可   ○ ○ ○ ○ ○  
粘着くん液剤 デンプン5.0 × ○ ○ 気門封鎖による窒息死 ○ ○ ○ ○      
天敵 カブリダニPP チリカブリダニ成虫
2000頭/ボトル
○ ○ ○ 天敵に影響のない薬剤を使用する。     ○        
効果(感受性) ◎:効果顕著 ○:効果あり △:効果劣る ×:効果なし      

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