株式会社アセラ
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農薬通信
2001年11月号『一般』

登録日2001/11/08

||||||水稲倒伏軽減剤||||||
 倒伏軽減剤はイネの伸長を抑制し、草丈を短く保つことで倒れにくくする薬剤です。 農林22号やコシヒカリ等倒伏しやすい品種や、市街地で生活排水が流れ込み等により、例年倒伏が問題となる地域でご使用下さい。

1. 箱処理用薬剤

 育苗箱処理型の倒伏軽減剤として『箱セリタード』があります。本剤は育苗箱の段階で処理することで初期の伸長を抑制し、その結果 最終の草丈を小さくする効果をねらっています。 また、初期の伸長を抑制することで、分けつが促進されて、有効分けつ確保ができます。

使用上の注意

① 使用目的(分けつ促進、倒伏軽減)にあわせて、散布薬量 を決めてください。
② 移植後茎数が増加しますので、移植に当たっては、株あたり植付本数を多くしたり、移植密度を大きくしないでください
③ 他剤を近接・同時散布する場合は、最後に箱セリタードを散布して軽く散水して下さい。
④ 下記薬剤との同時処理では、箱セリタードの効果に影響がなく、薬害も認められませんでした。
  デラウス デラウスプリンス10、06 アドマイヤー オンコル コラトップ オリゼメート Dr.オリゼ フジワン ビーム カヤフォス パダン アドバンテージ ダイシストン ガゼット プリンス ガゼットプリンス アミスタープリンス ウイン

< 箱セリタード粒剤 使用方法 >
使用目的
使用量
使用時期
使用回数
使用方法
下位節間短縮による倒伏軽減 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり75〜100g 移植3日前〜移植当日 2回以内(本剤は1回) 育苗箱の上から均一に散布する
分けつ促進による 穂数確保 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜75g

2. 本田処理薬剤

 出穂期からそれぞれの日数を逆算し、本田に粒剤を均一に散布します。早めに処理するものは下方の節間が、また出穂期近い薬剤ほど穂首部分の伸長を抑制しその結果 稲の草丈が小さくなります。

薬剤名
セリタード粒剤5
スマレクト粒剤
ロミカ粒剤
主成分(%)
イナベンフィド (4.00)
パクロブトラゾール (0.60)
ウニコナゾール (0.04)
使用時期
出穂前30〜50日
出穂前10〜20日
出穂前10〜25日
総使用回数
2回(但し本田期は1回)
1回
1 回
使用量/10a
3〜4Kg
2〜3Kg
2〜3Kg
桿長短縮作用
主として下位節間短縮 主として上位節間短縮 主として上位節間短縮
効果の発現
比較的緩やかに効果が現れる 即効的に効果が現れる やや即効的に効果が現れる

 今回紹介した薬剤は、使用時期を出穂予想日から逆算して本田で使用する粒剤ですが、茎葉処理剤として出穂10〜2日前までに使用するビビフルフロアブル(薬量 75〜100ml/水量100〜150L/10a)も登録されています。

注意事項

  薬剤により後作に影響が出る場合があります。野沢菜やナスなどの栽培地域では、各地域の農業改良普及センター、JAに確認をしてください。使用上の注意をよく読んでからご使用下さい。

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