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農薬通信
2005年5月号『果樹』

登録日2005/5/22

|||||||  低気泡性展着剤「マイリノー」   |||||||


 果樹場面で用いられる農薬は、そのほとんどが水に希釈して散布する製剤です。散布された薬液が病害虫の体や作物の表面に拡がって均一に付着し、風雨に流されることが少なく、長期間にわたり主剤の物理性を増強し、効果を安定させるための補助剤として展着剤が利用されます。一般的な展着剤に最も求められるはたらきとして、散布された薬液が植物体表面をよく濡らし、拡がって均一に付着する性質(湿展性)が重視され、作物や生育ステージ、使用する薬剤の種類に応じてさまざまな展着剤が使用されています。

今回ご紹介するマイリノーは、その湿展性に加えて泡立ちが少なく、また、他の農薬からでる泡も消してしまうという特長を持った低気泡性展着剤です。

 

<  特 長  >

  1. 虫体・菌体・植物体をよく濡らし、拡がらせ、主剤の浸透作用を助けます。
  2. 撹拌時、他の農薬によって発生する泡も抑えます 。
  3. 泡がたたないので薬液調整時の水量がわかり、散布作業中の残液確認がしやすくなります 。
  4. スピードスプレイヤー、ブームスプレイヤー、大型タンク、肩掛け噴霧器等に最適です

 

<  マイリノーの使用方法  >

適用薬剤
作物名
使用量/散布液10L
使用方法
抗生物質、銅剤などの殺菌剤、有機リン剤、カーバメート剤等の殺虫剤 稲、麦、キャベツ、ねぎ等の薬液のつきにくい作物

1〜2ml
(10,000倍〜5,000倍)

添加
(薬液調整時加用)

果樹、野菜等で薬液のつきやすい作物

0.5〜1ml
(20,000倍〜10,000倍)

散布液を調合する際の手順として、
  1. タンクに水を3分の1程度入れたところで展着剤を加えます(懸垂性の向上)。
  2. 再び注水、撹拌しながら乳剤、水和剤(フロアブル剤)の順に農薬を加えます。
  3. 撹拌を続けながら注水し、所定量の散布液とします。

 

<  ワンポイント  >

これまで展着剤として新リノーを5,000倍で使用してきた場合は、マイリノー10,000倍が希釈の目安となります。

 

<  展着剤使用上の注意  >

  • 展着剤は一般に、加用する量が多すぎると付着量が低下します。農薬が作物の表面に付着する状態について「よく濡れること」と「たくさん付くこと」はまったく逆の関係となります。湿展性を主とした展着剤の使用倍率については濃くなり過ぎないようご注意ください。
  • ぶどう、すももでは果粉溶脱、さくらんぼには着色に影響を与える恐れがあるため、果実に直接薬剤がかかる場面では、展着剤は使用しません。
  • ※ ラベルをよく読み、登録内容・注意事項等を確認の上、ご使用ください。


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