
農薬通信 |
2007年5月号『果樹』
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登録日2007.5.15
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||||||| 時期の防除 ||||||| < もも・すもも >
写真はおうとうでのカイガラムシ発生調査用毛糸トラップです。毛糸をカイガラムシの寄生部位付近に5回ほど巻いておき、数日置きに解いて観察すると、カイガラムシの孵化幼虫が集まっているのを見ることができます。家庭にある毛糸でカイガラムシの防除適期を知ることができますので、非常に便利です。 < も も > モモハモグリガの発生は例年より早くて多い傾向にありました。また、開花期間が長かったため落花後の防除タイミングを逃した園では、第1世代幼虫による葉への食入が多く見られています。5月中旬以降の成虫発生盛期にカスケード乳剤を使用してください。山梨県では春日居、一宮周辺の比較的生育の早い地域で、昨年、一昨年は5月20から5月25日の間が散布適期の目安でした。病害虫の発生時期は地域差や年による差もあるため、各地のJAで実施しているトラップ調査、防除情報を参考に適期防除を行ってください。カスケード乳剤はハマキムシ類に対する効果も非常に高く、5月中下旬の散布で同時に防除ができます。 袋かけ前までが黒星病の防除時期となります。最終散布を防除暦の別表に記載されているAグループの薬剤(EBI剤)を用い、降雨に遭う前までに袋かけを行ってください。 < ぶどう > 5月下旬から6月中旬はクワコナカイガラムシの幼虫発生期(防除適期)となります。スプラサイド水和剤1,500倍、アプロードフロアブル1,000倍、モスピラン水溶剤2,000倍などで防除してください。ぶどうの収穫期近くの薬剤散布は果実汚染や果粉溶脱の原因となるため、この時期に徹底防除しておくことが重要です。 5月は比較的高温で降水量は少ないとの予想ですが、べと病、灰色かび病についても予防散布を行ってください。 < か き > 開花期前後はカキクダアザミウマの防除適期となりますので、アドマイヤー水和剤を用いて防除してください。また、フジコナカイガラムシの発生期とも重なるため、発生を見た場合はスプラサイド水和剤、アプロード水和剤、モスピラン水溶剤等で防除してください。アプロードは幼果期以降果皮に薬害を生じる恐れがあるため、開花期までに使用してください ※ 登録内容を守り、ラベルに記載された注意事項を確認の上ご使用ください。 |
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